慰謝料算定に使われる3つの基準
について解説いたします。

慰謝料の3つの基準

交通事故による精神的な苦痛の感じ方は人それぞれですので、全ての事故について

慰謝料を個別に検討するとなると非常に時間がかかる作業が必要となります。

そこで迅速な支払いをするために実務では以下の3つの基準が設けられています。

自賠責保険基準

自賠法に支払基準が明記されており、損害賠償金はこれに基づいて支払われます。金額は最も少なくなります。

任意保険基準

損害保険会社の支払基準です。各保険会社ごとに基準があり、その金額は自賠責基準より若干多いことが多いです。

弁護士会基準

弁護士会が過去の判例を参考に基準額を算定したものです。日弁連交通事故相談センター東京支部の作成する「民事交通事故訴訟損害賠償額算定基準」(通称『赤い本』)がこれにあたります。

以下に赤い本の「入・通院慰謝料表」
を掲載しますので、参照してください。

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弁護士会基準を目指しましょう!

保険会社から提示される慰謝料は自賠責基準や任意保険基準の低い基準で計算されているケースが殆どです。
このような低い基準と弁護士会基準では、数十万から数千万円の差が出てしまうことになりますので、弁護士に相談をして弁護士会基準での慰謝料請求を目指しましょう!

賠償金無料診断 診断システム監修:安部剛法律事務所

入通院慰謝料(弁護士会基準)

入・通院慰謝料表

入院 1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月 13月 14月 15月
通院 53 101 145 184 217 244 266 284 297 306 314 321 328 334 340
1月 28 77 122 162 199 228 252 274 291 303 311 318 325 332 336 342
2月 52 98 139 177 210 236 260 281 297 308 315 322 329 334 338 344
3月 73 115 154 188 218 244 267 287 302 312 319 326 331 336 340 346
4月 90 130 165 196 226 251 273 292 306 316 323 328 333 338 342 348
5月 105 141 173 204 233 257 278 296 310 320 325 330 335 340 344 350
6月 116 149 181 211 239 262 282 300 314 322 327 332 337 342 346  
7月 124 157 188 217 244 266 286 304 316 324 329 334 339 344    
8月 139 170 199 226 252 252 274 292 308 320 328 333 338      
9月 139 170 199 226 252 274 292 308 320 328 333 338        
10月 145 175 203 230 256 276 294 310 322 330 335          
11月 150 179 207 234 258 278 296 312 324 332            
12月 154 183 211 236 260 280 298 314 326              
13月 158 187 213 232 262 282 300 316                
14月 162 189 215 240 264 284 302                  
15月 164 191 217 242 266 286                    

弁護士会基準(単位:万円)

むち打ち症の場合の慰謝料

むち打ち症といわれる症状は、非常にやっかいな症状です。 何がやっかいなのかと言えば、むち打ちになる原因が良くわかっておらず、病院で検査を受けても原因がはっきりせず治療を受けても必ずしも良くなるとはかぎりません。 それどころか、季節や天候によっても症状が日々異なるので、被害者ご本人でさえ良くなっているのか、また治っているのかの判断に迷うことが少なくありません。 その一方で、現在ではむち打ち症の患者は、交通事故による怪我のなかで最も多いパーセンテージを占めている状態です。
このように交通事故被害者の多くが悩まされるむち打ち症ですが、上記のとおりその原因がはっきりしない事が多いので、他覚症状(レントゲンやMRIなどの検査結果など)のないむち打ち症の場合の慰謝料は前述した慰謝料より若干低めの基準で算定されます。
 このむち打ち症という言葉は、自賠責保険の後遺障害別等級表にも使われておらず、神経症状という言葉に置き換えられています。むち打ち症の後遺障害として主に認定されるのは、14級9号と12級13号という後遺障害ですが、後遺障害診断書が作成された場合であっても後遺障害として認定されない場合もあります。 適正な後遺障害を獲得するためには、交通事故に詳しい専門家に相談した上でしっかりとした資料を準備することが必要です。
 当センターではご希望される方には、適正な後遺障害等級の獲得に豊富な実績を有する交通事故に強い専門家をご紹介しております。

以下に赤い本の
「むち打ち症で他覚症状のない場合の入・通院慰謝料表」
を掲載しますので、参照してください。

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むち内症で他覚症状がない場合の入・通院慰謝料表

入院 1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月 13月 14月 15月
通院 35 66 92 116 135 152 165 176 186 195 204 211 218 223 228
1月 19 52 83 106 128 145 160 171 182 190 199 206 212 219 224 229
2月 36 69 97 118 138 153 166 177 186 194 201 207 213 220 225 230
3月 53 83 109 128 146 159 172 181 190 196 202 208 214 221 226 231
4月 67 95 119 136 152 165 176 185 192 197 203 209 215 222 227 232
5月 79 105 127 142 158 169 180 187 193 198 204 210 216 223 228 233
6月 89 113 133 148 162 173 182 188 194 199 205 211 217 224 229  
7月 97 119 139 152 166 175 183 189 195 200 206 212 218 225    
8月 103 125 143 156 168 176 184 190 196 201 207 213 219      
9月 109 129 147 158 169 177 185 191 197 202 208 214        
10月 113 133 149 159 170 178 186 192 198 203 209          
11月 117 135 150 160 171 179 187 193 199 204            
12月 119 136 151 161 172 180 188 194 200              
13月 120 137 152 162 173 181 189 195                
14月 121 138 153 163 174 182 190                  
15月 122 139 154 164 175 183                    

弁護士会基準(単位:万円)

後遺障害の慰謝料

交通事故により怪我をして治療を続けていても、治ることなく症状が残ってしまう場合には後遺障害についての損害を請求することができます。 このように、治療を続けても症状がこれ以上良くならないと医師が判断した状態を「症状固定」と呼び、その日を「症状固定日」と呼んでいます。 後遺障害が残っていると診断された場合には、医師に後遺障害診断書を作成してもらい、保険会社を通じて後遺障害の認定をしてもらうのが一般的な流れです。 後遺障害の認定は保険会社ではなく、自賠責調査事務所という機関が行っており、その認定結果に基づいて保険会社は、後遺障害慰謝料や逸失利益などの後遺障害に関する損害を支払うことになります。
この後遺障害慰謝料については保険会社が提示した金額と弁護士会基準とでは差額が数百万円にもなることも珍しくありませんので注意が必要です。

以下に「後遺障害慰謝料の自賠責基準と弁護士会基準との比較表」
を掲載しますので、参照してください。

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後遺障害慰謝料の支払限度額

後遺障害等級 自賠責保険基準 弁護士会基準
弁護士会基準 1,600万円(1,800万円)
要介護の第2級 1,163万円(1,333万円)
第1級 1,100万円(1,300万円) 2,800万円
第2級 958万円(1,128万円) 2,370万円
第3級 829万円(973万円) 1,990万円
第4級 712万円 1,670万円
第5級 599万円 1,400万円
第6級 498万円 1,180万円
後遺障害等級 自賠責保険基準 弁護士会基準
第7級 409万円 1,000万円
第8級 324万円 830万円
第9級 245万円 690万円
第10級 187万円 550万円
第11級 135万円 420万円
第12級 93万円 290万円
第13級 57万円 180万円
第614級 32万円 110万円

後遺障害の異議申立

後遺障害等級の認定申請をしたが非該当とされてしまった、または、後遺障害は認定されたが認定された等級が思っていたより低いなど、後遺障害等級に関して不服がある場合は、「異議申立書」を保険会社に提出して異議申立を行うことができます。
もっとも、異議申立をするためには新たな医学的な資料を集めたり、不服がある部分に対して論理的に反論するなどの必要があり、専門的な知識が要求されるため被害者ご本人でされるのはあまりお勧めできません。